大手企業に入社4年目になりました。研修の一環として2年間子会社に出向して、そこで感じたメリット・デメリットをまとめてみます。
以下のような人に是非読んでいただきたいです。
- 就活で大手か大手子会社か迷っている・・・
- 大手子会社に入社してしまったけど後悔している、転職すべき?
- 恋人が大手子会社勤務なんだけれど、結婚を考えている
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僕の勤務している大手企業、出向していた子会社
まずは筆者るびこについて簡単に紹介させていただきます。
僕は日本企業の時価総額ランキング100位にランクインする、客観的に大企業と言って問題ない企業に勤務しています。子会社も100以上あり、その中の1社に研修として2年間出向していました。
そんな感じの状況で観測された事象だとご理解の上、読み進めて頂けますと幸いです。
大手子会社に勤務するメリット
子会社は言ってしまえば親会社の下請けに当たるわけです。やりがいが少ないか、というとそんなこともありません。実態が見えづらい本社業務よりも、お金に直結する下流の仕事のほうが「仕事をしている」実感はありました。
それ以外にも大手子会社に勤務して感じたメリットを3つ上げてみました。
基本的に転勤がない
子会社採用であれば、転勤がないのが一番のメリットではないでしょうか。もちろん例外はありますが、子会社が各地に事業所を持っているケースは少ないです。必然的に転勤は無くなりますね。
親会社に出向という可能性もありますが、親会社の社員が子会社に出向する可能性よりは小さいでしょう。
転勤が必ずしも悪いことではないですが、家族がいると単身赴任になってしまうこともあります。家族がいなくても、「引っ越しは別に面倒臭くない」なんて人はいないはず。
僕自身は入社1年目は研修で5箇所くらいに住んでみて、とっても面白かったです。今となってはいい経験でした。
福利厚生やローンの組みやすさが親会社基準
大企業のメリットとしてあげられるのが福利厚生や社会的信用の高さ。子会社でもそれらを引き継ぐことができます。ここは中小企業と大きく異なるところ。
特別休暇の制度や保養施設の利用も可能。親会社とまったく遜色ないと言って問題ありません。労働組合も別団体になるケースもありますが、親団体と連携をとっているのでよく機能しています。新しい制度の適用になる時期が遅れてしまうこともありますが、子会社だから大きく不利になることはありません。
社会的信用もばっちり。親会社が上場していれば、ローンは滅茶苦茶組みやすいです。親会社が本当に安定しているかはさておき、金融機関からは評価高い評価を受けることができます。
大手子会社からベンチャーに転職するなら、転職前にローンは組んでおいたほうがよさそう。
持ち家・専業主婦の家庭も多い
ここからは子会社が地方にあったことに起因する話になります。
首都圏にある親会社に戻ってきて驚いたのは、共働き率の高さ。みんな共働きです。物価が高いので共働きせざるを得ないのでしょうか。それとも首都圏では共働きしやすい環境が整っているのか。
子会社では
- 奥さんは専業主婦(あるいはパート)
- 車所有
- 一軒家所有
みたいな感じの人が多かったです。子会社のほうが給料は少ないのですが、地方なので生活コストが低いんですね。わざわざ言ったら怒られるかもしれませんが、子会社の平社員でも十分に家と車のローンを返しながら、専業主婦の奥さんと子育てしていくことは可能です。
どちらが自分の理想とする生活なのかは一度、考えてみる価値はありそう。
※価値が上がるとは考えにくい地方の一軒家を購入することの是非は、本記事では考えません。地方ではファミリー向けの賃貸が充実してないので致し方ない部分はあるかと。
一つ断っておくと、地方だからのんびり暮らせるとは限りません。子会社のほうが激務、ということは往々にしてあります。
親会社に勤務するメリット
じゃあ親会社のメリットは何でしょうか?どちらにも勤務してわかった親会社のいいところをまとめてみました。
給料が高い
これは仕方のないことですが、親会社のほうが高給です。
ただし先述の通り、子会社が地方にあるのなら生活コスト的に子会社が有利です。可処分所得では給与の額面ほどの差は出ないことは覚えておいてください。
ちなみに子会社に出向であっても給与は親会社の基準で支払われますので安心してください。親会社採用で子会社出向が一番お得かもしれませんね。
雰囲気がゆるい
親会社の方がゆるいです。これは仕事内容も関係していますが。
- 親会社のほうが服装に自由度がある
- 親会社の社員は勤務中にお菓子を平気で食べるし、打ち合わせ中にコーヒーも飲む
- 親会社では出社もギリギリな人が多い印象
すごく悪い例えですが、進学校の方が校則がゆるい、みたいな。そんな感じです。
管理職になれる可能性が高い
子会社の管理職は上位になればなるほど親会社からの出向者が多くなります。プロパー(子会社採用の社員)が社長になるのはほぼ不可能と言って良さそう。
頑張って部長レベルならプロパーでも現実味があります。
もちろん親会社に勤めていても、管理職になれる保証はありません。でも可能性は親会社の方が高いのではないでしょうか。
事業売却されるリスクが低い
親会社の経営の雲行きが怪しくなれば、子会社から売却されていきます。最近だとSONYがPC部門のVAIOを売却したり、東芝が医療器部門の東芝メディカルシステムズを売却したりしています。
売却されて必ずしも待遇が悪化するとは限りませんが、納得して労働契約を結んだ入社時の条件と変わってしまうことがあるでしょう。
これも親会社に勤めていたとしても、部門ごと売却されてしまうリスクはあります。子会社は会社ごと売却されてしまうのに対し、親会社なら別の事業部に異動する選択肢が与えられるかもしれません。
今日のぐうの音:親会社と大手子会社、一概にどっちがいいとも言えない
ここまで読んでいただければ、親会社と大手子会社一概にどちらがいいと言い切れないとお分かりいただけたと思います。
- 引っ越しを伴う転勤を避けたい
- 地方で一軒家を買い、広々暮らしたい
- 出世に興味はない
上記のような考えの方は、大手子会社勤務をオススメできます。
どちらにせよ後悔しないよう、入社前によく考えて会社選びをすること、入社後にはいつでも転職できるように準備をしておくことが人生の選択肢を広げる上で大切です。
- 「やっぱり自分は親会社に勤務したい!でもまだ募集している大企業ってあるの?」
- 「大手子会社にも興味が湧いたけれど、実際にどんな会社があるのかわからない・・・」
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