僕はファッションやガジェットが大好き。ガジェットにはなくファッションアイテムのみにある魅力、それは一生モノがあるということ。
一生モノはもちろん高価ですが、何年も使えるので減価償却が容易です。つまり一生モノは人生の中で早く買えば買うほどお得に。
この記事では
- 僕の一生モノについての考え方
- 20代の僕が手に入れた一生モノ
上記の2つを紹介します。
そして一生モノと言っても、ここで紹介するのは20代の僕が購入できるものばかり。現実味のある価格帯が中心なので安心して読み進めてください。
高価な一生モノ VS 安価なモノを買い替え続ける
「初期投資こそ大きいけれど、一生使うと思えば高くない」とか「むしろ安物を買い替え続けるほうが損」とか、そんな話をよく聞きます。
本当でしょうか?
個人的な見解ですが、僕の意見は “否”
極端な二極化の果てに・・・安物を買い替えたほうがお得
もちろん一生モノがどのくらい高価か、安物がどれくらい安価か、にもよります。が、
- 「一生モノが欲しい」という人は、あまりコスパは考慮しない。そして沼にはまる・・・
- 「安物でいい」という人は、とことんこだわらない。そして消耗しても気にせず使い続ける
という傾向があると思います。二極化ですね。
したがって、一生モノを買う人は「メンテナンス中に使う予備も欲しいな」ってどんどんお金を使うし、こだわらない人は安物を長く使う(モノを大切にするのはいいことです)ので・・・
安物を買い替え続けるほうがお得という構図が出来上がるわけです。
一生モノはメンテナンスにもお金がかかる
例えば革靴。当然高価な革靴を長く履き続けるには、靴磨きが必要になります。
10万円の革靴を3足(連続で履かないので)を30年間使い続けた場合。30年間で30万円かかるわけです。しかし靴磨きの道具、5年で1万円くらいはかかるでしょう。ソールの交換も5年に1回2万円くらいかかるかなあ。
結果、30年間で45万円必要になりますね。一方で毎年1万円の革靴をノーメンテで履き潰せば、30万円で済むわけです。
次に腕時計について考えてみましょう。
10万円の機械式腕時計を1日おきに付け替えるために2本購入したとしましょう。30年使えば総額20万円。ただし機械式腕時計は3〜4年でオーバーホールというメンテナンスが必要になります。どこに出すかにもよりますが、3万円としましょう。
もうお分かりですね?一生モノの腕時計のランニングコストだけで3〜4年おきに3万円の腕時計を買い換えることができるわけ。
一生モノを持つことに経済的なメリットがないことが検証できました。
なら、なぜ20代から一生モノを持つのか
経済的なメリットがないにもかかわらず、一生モノを持つのかご説明します。
とその前に、この記事で語る「一生モノ」について定義しておきましょう。
一生モノの定義1:耐久性に優れる
これは当然ですよね。10年、20年使うわけですから、耐久性があることは必須条件です。それと合わせて、修理可能だとありがたいですね。
多くのガジェットが一生モノにならない理由はココ。電気が通るものは部品が生産中止になってしまえば修理は不可能です。それだといくら高価なガジェットであっても消耗品であることには変わりないのです。
そういった意味では、電子化する以前のカメラやレンズなら一生モノになりますね。LeicaとかLeicaとか。
一生モノの定義2:流行に左右されにくい
クラシカルや定番という言葉で置き換えることもできます。
流行によって形が変わってしまえば、いくら耐久性の高いものでも使い続けるには難があります。例えばスーツ。’90年代と’10年代の映画ではスーツの形がまるで違います。
- ’90年代:ダブルのジャケットだったり、ツータックパンツが流行
- ’10年代:タイトなスーツが流行、ノータックが当たり前
こういった背景を考えれば何十年も同じスーツを着続けることは難しいでしょう。スーツにお金をかけるのは、20代ではまだ早いですね。
一方で革靴。これは’70年代の映画を見ても現代とほとんど変わらないストレートチップが使われています。
一生モノになるのは何年も形が変わっていないモノ。それらはきっとこれからも形が変わらないでしょう。
一生モノの定義3:そのブランドを愛することができる
高いから単純に価値がある、ではなく、なぜその価格設定なのか、どこに支払う価値を感じたのか、まで考えることが必要だと思います。
そこまで知ったなら、きっとそのブランドを好きになっているはず。
好きなブランドの商品なら、長く使い続けることができますね。
20代で一生モノを買う理由
これは単純に自己満足の意味が強いです。それを前提に付け加えさせてもらうと
- 長く使うものなら、早く買ったほうが長い時間をかけて償却できる
- 他の人がお金をかけないところに使うことで、違う目線を養える
- 目上の人と話題が合い、学びが得られる
- ベンチャーが一流になるまでを製品を通して知ることができる
上記のような理由が挙げられます。
一生モノを作るメーカーは当然一流です。メーカーがその業界で一流になるまでの歴史を知ると勉強になるんですよね。
そういった背景まで身につけているような気分になることができます。
当然、本人が一流になれるかは別の話ですが。
(なお、堀江貴文氏は一流になると決めた日に借金をしてロレックスを購入したそうです。一流になるには一流のものを身に着ける必要があると思ったのだとか)
僕の愛用する一生モノ5点
前置きが長くなりましたが、さっそく僕が20代で揃えた一生モノを5つ紹介します。
ALDENの革靴
革靴の定番。
フォーマルならイギリス。ジョンロブやエドワードグリーンが有名ですが、カジュアルな革靴ならばアメリカのオールデンで間違いないでしょう。
日本人はオールデンが大好きで、愛好家も多くいます。
強靭なコードバンなので耐久性は抜群ですし、もちろんグッドイヤーウェルト製法なのでソール交換もできます。
きちんと手入れさえいていれば20年は履けるでしょう。
ちなみにカーフのALDENも所有しています。カーフも非常にキメの細かい上質な革で、フォーマルのシーンで活躍しています。
Knotのカスタムオーダー機械式腕時計
機械式腕時計、使っていますか?
現在流通している腕時計のほとんどがクォーツ。そりゃあそうですよね、安くて正確ですから。
そんな中であえて機械式って、趣きがありますよね。
クォーツは結局のところ部品の供給が終わってしまえば使えなくなってしまいます。しかし機械式であれば、汎用部品で修理も可能なわけです。
だからおじいちゃんが孫に引き継ぐ腕時計は、決まって機械式。
Kontの腕時計は日本製にこだわっており、サファイヤガラスやミヨタのムーブメントなど抜かりがありません。
それでいてこの値段て、驚きのコストパフォーマンス。
腕時計好きな方の中には、ミヨタのムーブメントを敬遠する人もいるかもしれません。機械式腕時計とはどんなものか知り、20代が機械式腕時計入門するにはもってこいの一本。
万双のコードバン長財布
財布は何年使いますか?5年くらいで革が柔らかくなって、使用感が出てきます。糸がほつれてきたり。
僕の万双の財布の素材は先述のALDENと同じコードバン。そもそもコードバンという革が規格外の強度ではあるのですが、万双の加工技術が素晴らしい。
コバの処理もピシッと美しいし、菱縫いという耐久性に優れる縫製を採用しています。
パンツのポケットには入れないことを当然とすれば、財布は靴やカバンに比べて消耗は少ないですね。大切に手入れさえしていれば、長く使用することができるはず。
コードバンのエイジング記録を連載しています▶革のエイジング記録記事一覧
万双のブライドルレザーブリーフケース
コードバンと双璧をなす高級革・ブライドルレザー。それを利用したブリーフケース型のビジネスバッグです。
これも財布と同じ万双のもの。他のブランドでは10万円以上してしまうブライドルレザーのカバンですが、万双なら6万円と非常にお求めやすい。下記のリンク先で具体的な価格比較もしています。
ブライドルレザーは元来、馬具にも使用されるほどの耐久性を持っているので10年以上使用できると見込んでいます。
A.P.C. プチニュースタンダード
A.P.C.はデニムの定番です。とくにウォッシュをかけていない生デニムが有名。もちろん僕も生デニムを購入しています。
生デニムはかなりクセが強く、現代的なストレッチの効くデニムを想像していると面喰らいます。
生デニムの表面には糊が付着しているのでバキバキに硬い。デニムを育てるにしても、糊を落としたワンウォッシュから始めるのが一般的。あえてギリギリまで生デニムの状態で履き続けるのがA.P.C.のデニムの育て方の定番。
エイジング記録を連載しています▶デニムのエイジング記録記事一覧
今日のぐうの音
こんな感じでこれから僕が長く使っていこうと思っている一生モノを紹介してみました。
- ALDENの革靴
- Knotの機械式腕時計
- 万双のコードバン長財布
- 万双のブライドルレザーブリーフケース
- A.P.C.のプチニュースタンダード
意外とそんなに高価なものは並んでいない、という印象ではないでしょうか?20代ということもあり、そこまで経済的余裕もありませんから。
しかしこの記事で紹介したものは品質はどれも最高級であることは間違いありません(ALDENは品質ばらつきとかアメリカっぽい部分もあるけれど)。
どれも大切に手入れして末永く愛用していこうと思います。
皆さんの持っている一生モノもよかったら教えてください。
おまけ:30代で最初に買った一生モノ
おかげさまで2021年に僕も30代になりました。
30歳になって最初に購入した「一生モノ」も紹介させてください。これまでのものとちょっと毛色が違うのですが、フィルムカメラです。
Leica M2というフィルムカメラは電子部品を一切使用していない、機械式カメラです。機械式のメリットは腕時計と同じで
- 電池が要らない
- 修理によって半永久的に使える
という感じ。実際に1960年代に作られたカメラだけれど、現在も普通にLeicaでも、カメラ修理店でも修理やオーバーホールを受け付けてくれます。
ちなみにこれに合わせるレンズも金属とガラスだけでできているので
- 樹脂の加水分解
- 電子部品のサポート終了
を気にすることなく、本当に長く使えます。高いけど。
フィルム1本で36枚しか撮れないので、ゆっくり時間をかけて大切に一枚一枚撮影していくのも楽しいものです。
[…] 一生モノのすすめ。20代の僕が揃える一生モノ5つを紹介します […]
私の一生モノはダイヤモンド砥石、包丁、鉄鍋。
生涯の趣味になるものは一生モノとして所有したいですね。
経済合理性は、まぁ破綻しなければよくて、
自分自身が価値に納得しているかどうかが満足度を決めたいものです。