とんでもないクセ玉を手に入れてしまった。
SIGMA fp + Leica Summarit 5cm F1.5
— るびこ@理系男子のぐうの音 (@ruvico_gunone) April 8, 2020
最近お気に入りのオールドレンズ。ぐるぐるボケとか虹色ゴーストとか撮ってて本当に楽しい#sigma #sigmafp #シグマ #leica #oldlens #オールドレンズ #vintagelens #ぐるぐるボケ #2ndBASE #summarit #summarit50mmf15 pic.twitter.com/NRNaNPdMOh
以前、Leicaの広角レンズ・Summaron 3.5cm F3.5を紹介した。次は当然標準レンズが欲しくなったためSummarit 5cm F1.5を購入してみた。これがオールドレンズの面白さを全て詰め込んだような理想的なレンズだったので紹介しておきたい。
- 絞り開放では滲むような描写
- 最短撮影距離近くで暴れるぐるぐるボケ
- 太陽が高い位置にあっても盛大な虹色ゴーストが発生
- 絞り羽根15枚という豪華仕様
というオールドレンズの楽しみ全部入りのようなクセ玉。とにかく現代レンズと写りを差別化したいのなら、まずこれを買えば大丈夫。
理系男子によるコスパ算出
大手メーカー勤務の筆者が、その経験をもとに製品の本当のコストパフォーマンスを評価するコーナー
価格の手頃感 | |
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生活への影響度 | |
長く使えるか | |
スペックに現れない価値 | |
所有する高揚感 |
総合コスパ:
全部入りのオールドレンズ、これ一本でアガれるLeicaと思えば安いとすら思える
>同じコスパ評価の製品一覧
「価格の手頃感」、「生活への影響度」が高ければ高いほどコスパも高くなり、逆に「スペックに現れない価値」が高くなるとコスパは低くなります。なお「所有する高揚感」はコスパ算出の対象外。
Leica Summarit 5.cm F1.5の作例
はじめに作例からご覧いただきたい。
- ピント面のにじみ
- ぐるぐるボケ
- ゴースト
これらが分かりやすい作例をそれぞれ1枚ずつ選んだ。
フォーカス位置にもよるが、開放ではこんなにふんわり。近距離と遠距離では滲みやすいと感じた。中距離だとそれなりにキリッと写る。
こちらも絞り開放。最短付近の撮影で、ボケも大きくなりすぎていないため非常にぐるぐるして見える。ぐるぐるボケを難しく言うと非点収差。
正午くらいに撮影した1枚。盛大な虹色のゴーストが発生している。副虹みたいなものも見えている。
これらの特徴的な描写が得られるオールドレンズはあるが、全ての症状が1本のレンズに同居しているのは稀だろう。そして絞ればF4くらいまで絞れば普通の(悪くいえば無個性の)写りをする。Leica Summarit 5.cm F1.5を持っていれば個性の異なる4本の標準レンズを持ち歩いているのと同義なのだ。
以下、JPEG撮って出しの作例
小さいがガラス玉のように重いLeica Summarit 5.cm F1.5
結構小さなレンズなんだけれど、金属製の鏡筒に5群7枚と中身はびっしり。L/M変換リングとレンズフィルター、レンズキャップ込みで実測334gもある。SIGMA fpとマウントアダプターも含めると実測891gだった。
いや軽いんだけれど、フルサイズにF1.5の大口径レンズで1kg切るって十分軽いんだけれど、見た目よりは重い。
絞りは1段ごとにクリック感がある。15枚もの絞り羽根がヌルヌル動く様は圧巻だ。どの絞りでも円形を保っている。さすがは当時の最高級レンズといった作り込みだ。
SIGMA fpとのマッチングもなかなか
いかがだろうか。個人的にはバランスも良くかっこいいと思う。
Leica Summarit 5cm F1.5は結構重いが、長さがそこまででもないため重心はしっかりボディ側にあるように思える。取り回しはなかなかいい。見た目のわりに重いけれど。
レンズキャップ問題
右:いつもの八仙堂のレンズキャップ
Leica Summarit 5cm F1.5はフィルター用のネジ溝が切ってあるものの、その径が41mmとやや特殊だ。ピタリと合うレンズキャップがなかなかない(オリンパスからかつて41mmのレンズが売られていたらしいが、全てディスコンになっている、当然そのレンズキャップもディスコン)。
かぶせ式のレンズキャップはレンズの凹凸が邪魔して深くまでハマらず心許ない。絶対無くす自信がある。
こういった場合ベストなのが、ステップアップリングを噛ませて汎用的な系のレンズキャップを使えるようにすることだ。しかしステップアップリングは黒しか見つからず、シルバーのレンズにはちょっと・・・。
そこでレンズフィルターで、かぶせ式のレンズキャップが噛む部分を伸ばしてあげる方法をとった。
▲このレンズフィルターならシルバーでレンズとマッチする。
そして前述のフィルターに見事にぴったりなのがこの42〜43mmのレンズキャップ。八仙堂はバリエーションが多くて助かる。
上記の2つを併用すれば、レンズキャップはかなりいい感じの引っかかりになる。これで撮影の合間に外れる心配は無さそう。
今日のぐうの音
以上、Leica Summarit 5cm F1.5を紹介してみた。オールドレンズでは比較的高価なので(それでもLeicaの中では安価だが)、初めての一本にはおすすめしにくい。
もしあなたがすでにオールドレンズを何本か試していて、「今度は圧倒的なクセ玉が欲しい!」というのなら(そしてLeica価格を受け入れられるのなら)強くおすすめしたい。
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