こんにちは、理系男子のるびこです。
私は温泉が好きです。銭湯でもいい。もはやお湯が好き。なんなら無限に白湯飲めるし。
というわけで、スーパー銭湯みたいなのにいくとよく「炭酸温泉」ってのを見かけます。なんかゴチャゴチャ効能とか書いてますけど、天邪鬼なのでまず疑ってかかってしまいます。
本当に効果があるのか自分なりに考えてみました。
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そもそも炭酸って何?
炭酸は一般的に二酸化炭素の水溶液をさします。温室効果ガスって嫌われたり、吐息にほんの数パーセント含まれているあれです。
化学専攻出身の私なら炭酸について5,000字くらい説明できますがやめときます。
塩とか砂糖とか、粉末(固体)が水に溶けるんならわかりますけど、二酸化炭素みたいな気体が水に溶けるってなんかイメージしにくいですよね。でも、溶けます。一般的に
- 水温が低いほどたくさん溶ける
- 圧力をかけるとたくさん溶ける
とされています。コーラって冷たいし、ペットボトルの中って高圧でしょ?
ちなみに炭酸は名前の通り酸性です。
炭酸温泉の炭酸
私が最近行ったスーパー銭湯では、普通のお湯より温度が2度低く設定されていました。そして、お湯の出口もよくあるジャバジャバとしたやつではなく、出口が水中に設置されていました。
「お!なんかこの辺は理にかなってるぞ!」と気体が、期待が膨らみます。
ちなみに説明を読むと、低めの温度設定は炭酸で体に負担がかかってしまうためとのこと。確かに2度そこそこじゃ溶解度も誤差範囲ですね。
そして、気になるpHは4.5だそうです。思ったより低い!(pHは低いと強い酸性)ヨーグルトやビールと同じくらいです。どのくらい酸っぱいのか舐めてみたかったですが、同じ風呂につかっているおじさんをみたら、そんな気持ちも吹っ飛びました。
ほんとうに効果があるの?
スーパー銭湯の説明文は科学的に納得できる内容のものではありませんでした。「なんか昔から評判で、入るといいことあるらしいよ~」とのこと。
そこで、自分なりに調べてみました。批判的な内容も含むので、参考にしたリンクははりません。
ネットで調べたこと
ネットで調べた結果、以下のような説明が。
皮膚から炭酸が吸収される?
そして血中の二酸化炭素濃度が上昇するとの説明が。ほんとかよ。
そんなことができれば点滴も必要ないということになりませんか?それは分子量の都合で無理なんでしょうか。
浸透圧の話で、溶媒(水)が移動するのはわかりますが、溶質(二酸化炭素)を取り込む機構が皮膚にあるんでしょうか。毛穴から取り込むとか書かれるとさらに胡散臭い。
炭酸がタンパク質(角質)を吸着する?
まあ、百歩譲って二酸化炭素とタンパク質が何らかの相互作用をしたとしましょう。分子量(重さ)がタンパク質のほうが圧倒的に大きいので、皮膚から角質を引き剥がすには二酸化炭素は軽すぎると思うんです。
やっぱり化学的に角質を除去するにはアルカリで溶かすしかないと思います。石鹸で身体洗えってこと。
物理的に角質を落とすならスクラブとか。
自分で感じたこと
実際に炭酸温泉に入ってみて感じたこと、同様に確からしいことをまとめてみます。
気泡めっちゃつく
もう身体中につきます。この気泡が破裂するときにマッサージ効果とかならまあ信じるかも。それなら二酸化炭素である必要はないんですけどね。人体に無害でpHを整えられるし安価、これだけで十分二酸化炭素たる所以はわかる気がします。
身体があたたまる気がする
はじめは水温のせいか「ぬるっ」って思ったんですが、だんだんと温かくなった気がしました。これも気泡のせいでしょうか。それとも本当に血中に二酸化炭素が取り込まれて血行が良くなったのか!?謎。わかる方おしえてください。
今日のぐうの音
「炭酸温泉の効果は、通常の温泉内で身体をさすったのと同じ効果!」
というのが私の結論です。血行も良くなるし身体もあたたまるし、同じだよね。なんなら、物理的に古い角質も取り除けちゃうし、申し訳程度に。
ただ、自分で調べていて気になったことが一つ。
「炭酸」と「二酸化炭素」を使い分けていない説明が多すぎる。わかりやすく言うなら、「炭酸」と「二酸化炭素」は「塩水」と「食塩」のような関係です。近いですけど、違うものですよね。
確かに、世間では二酸化炭素に対するイメージは良くないし、炭酸の情報を読みに来たのに二酸化炭素の説明をされたら意味不明です。私が細かすぎるだけかもしれません。
炭酸と二酸化炭素を分けて書いてるサイトがあれば、ライターさんは化学の知識がある人なんだな、って思います。
炭酸温泉、泡が気持ちよかったのでまた入りたいです。