Twitterでは何度か話題にしてきたが、M1チップ搭載のMac miniを購入した。購入した理由は「MacBook Proユーザーの僕がM1チップ搭載のMac miniを購入した理由」という記事にまとめているので、ぜひ読んでみて欲しい。注文していたMac miniが届いて、少し使ってみたので簡単にファーストインプレッションを残しておこうと思う。
- Mac miniのどんなモデルを買ったの?
- 評判いいけれど、M1 Macってどうなの?
- (M1は関係ないが)MacBook ProからMac miniに乗り換えてみてどう?
こんな感じの内容でお伝えしたい。
理系男子によるコスパ算出
大手メーカー勤務の筆者が、その経験をもとに製品の本当のコストパフォーマンスを評価するコーナー
価格の手頃感 | |
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生活への影響度 | |
長く使えるか | |
スペックに現れない価値 | |
所有する高揚感 |
総合コスパ:
価格と性能のバランスは抜群の一台。M1チップが試したいならMac mini。
>同じコスパ評価の製品一覧
「価格の手頃感」、「生活への影響度」が高ければ高いほどコスパも高くなり、逆に「スペックに現れない価値」が高くなるとコスパは低くなります。なお「所有する高揚感」はコスパ算出の対象外。
僕の買ったMac miniの構成
M1 Macはエントリーからミドルレンジまでの商品展開のためか、選択肢があまり多くない。だからあまり迷う人も少ないかもしれないが、参考までに僕の購入したMac miniの構成と、その理由を紹介する。
- M1チップ CPU8コア、GPU8コア
- ユニファイドメモリ 16GB
- ストレージ 512GB
なお僕の行う作業で最も負荷が高いのはせいぜい画像編集ソフトLightroom ClassicによるRAW現像くらい。メモリ8GBで十分なのかもしれないけれど、向こう数年で他のことに興味を持つかもしれないので。
ストレージに関しては、今のMacBook Proでも100GBくらいしか使っていないので512GBもあれば十分だろうという考え。基本的にNASにデータは逃すようにしている。万が一足りなくなったら、その時は外付けSSDで対処するつもりだ。
読み書きの速度と初期費用さえ許容できれば、NASもコストパフォーマンスがいいのかもしれない。
M1 Macは評判通りの爆速&静寂
これまで使っていたMacBook Pro 2017はFour Thunderbolt 3 Portsの最小構成だ。
今回のMac miniはメモリを16 GBに変更した。ハード的な差を考えれば、現状もっともハイパフォーマンスなM1マシンだろう。とはいえ将来的にはApple Siliconのハイエンドモデルも登場するだろう。
まとめれば、以前使っていたMacBook Proは2017年時点で中の下、M1 Mac miniは2020年の中の上といったところか。
MacBook Pro使用時の不満はLightroom Classic使用時のカクツキ。等倍拡大やプリセット反映がワンテンポ遅れるのだ。もはやiPad ProのLightroomアプリの方が快適なくらい。他にも4Kモニター接続+動画再生+ブラウジング程度でももたつく時もあった。
M1 Mac miniではそれらの不満の全ては解消された。快適そのものだ。Lightroomは M1チップにネイティブ対応していないが、今のところ一切問題ない。iPad Proと同様に、いやそれ以上にRAW現像を始めるまでの心理的ハードルが下がった。
もちろんMacBook ProでもRAW現像はできていたので、アウトプットの質としては変化はない。しかしサクサクできるので身構えずにできるようになったので、「やろう」と思ってから始めるまでの心理的ハードルも時間も非常に小さくなった。アウトプット量は確実に増える(と思う)。
自作キーボードも正しく認識するし、SynologyのNASにも問題なく接続できる。Logicool Controlsがうまく起動せずMxErgoのキーアサインが反映されなかったが、ソフトを再インストールしたら普通に使えた。Googleの同期ソフトはイマイチだけれど、Googleフォトの無制限アップロードが2021年6月で終了するのでまあいいか。
LINEの通話は音声通話、ビデオ通話ともに使えない。Intel Macなら問題ない。LINEのバージョンは6.4.0、macOS Big Surのバージョンは11.1だ。
あとはみんなが言ってる静寂性について。Mac miniはファンも搭載している。が、大変に静かだ。MacBookと違って使用中に筐体に触れないのでわからないが、本当に発熱は小さいんだと思う。僕が今使っているiPhone XRではあまり感じないが、iPhone 7くらいまでは(僕としては)何もしていないのに勝手に熱暴走することがあった。M1チップも心配していたのだが、今のところ大丈夫のようだ。
なおMac miniの場合、ファンは回っていないわけではない。排気口に手をかざすとささやかな風を感じる。
MacBook ProユーザーがMac miniに乗り換えてみて
ここからはあまりM1チップ関係ない話になるので、興味のない人はブラウザバック推奨。
僕は4年間MacBook Proを使ってきた。自宅では32インチの4Kモニターに接続し、クラムシェルモードで使っている。かつてはよく持ち出していたのだが、iPad Air2から11インチiPad Proに買い替えたのを機に外出時に持ち出す端末はiPad Proになってしまった。
持ち出すことがないのなら、ってことでMacBook ProからMac miniに買い替えることに。
持ち出せなくなるという恐怖との戦い
Mac miniを注文した瞬間、急に焦りを感じた。「もうカフェにMacBook Proを持ち出すことができないんだ・・・」さらには「ソファに座って膝上でブログ書けないのか・・・」なんて考えが僕の頭を支配した。
まあ冷静に考えれば、これまでそんなに持ち出していないのだから全く問題はないはず。なのにできないとわかると、やりたくなる不思議。
僕はこの不安に押しつぶされて、iPad Proを持ち運び端末としてアップデートすることに。すでにレビュー記事を上げている通り、iPad Proのキーボード一体型ケース「Folio Touch」を購入した。詳しくはレビュー記事に譲るとして、結論だけ述べれば「非常に満足」だ。
>【レビュー】Logicool Folio Touch|iPadの生産性を著しく上げるキーボード
こうして僕は持ち出せなくなる恐怖を克服した。Mac miniは同スペックのMacBook Airよりも4万円ほど安いので、Folio Touchを買っても十分にお釣りが来る。
スッキリしたデスクに大満足
据え置きする覚悟を決めた僕は、水を得た魚だ。
左:MacBook Proな作業環境
— るびこ@理系男子のぐうの音 (@ruvico_gunone) December 6, 2020
右:M1 Mac miniな作業環境
写真だと違いが分かりにくいかもだけれど、スッキリしていい感じ! pic.twitter.com/rZvbKpSWKL
今まではMacBook Proに32インチ4Kモニターを接続、Magic Trackpadと自作キーボードで使用していた。
まあ、これだけ見るとよくある作業環境で何の問題もないんだけれど。Trackpadやキーボードが机上で重複している点に無駄を感じる。
もっと広く使えるポテンシャルがあるはず。
MacBook ProをMac miniにリプレイスするとこんな感じになる。
ぱっと見あまり変わらないように見えるかもしれないが、机に座った印象は大きく変わった。作業領域が広くなってうれしい。
MacBook Proの時は前にせり出していたMacBook Proのキーボードによってモニターがケラれて(少し隠れて)いた。それが解消して手前のスペースが使えるように。
なおサブモニターは15.6インチのポータブルモニターを使っている。USB-C一本で繋げるのが最高だ。電源ケーブルすらいらないのでさらにスッキリ。僕は縦で利用して、メーラーを表示させている。
ポータブルモニターのレビュー記事>ポータブルモニターBW-PCM4レビュー|15.6インチに4K解像度で活用法はアイデア次第
デメリットとしてはMacBook ProのTouch IDでロック解除できなくなったくらいか。
(MacBook Proに比べて)充実のインターフェース
Intel Mac miniには劣るんだけれど、MacBook Proには大きな差をつけている。それがインターフェイスだ。
- イーサネット
- Thunderbolt
- HDMI 2.0
- USB-A
- ヘッドフォンジャック
中央下部の口みたいなところはファン。デスクトップにしては少ない気もするが、MacBook Proと比べれば本当に心強い。やっぱりiPad Proを外出用端末にして、自宅用はMacBook ProからMac miniにしたのは正解だったとこの背面を見るたび思う。
何でもかんでも無線で繋がる時代だけれど、まだまだ有線は必要なのだ。
今日のぐうの音
巷では「M1 Macは凄すぎる」というレビューに溢れている。僕は大して高負荷の作業をしないためか、巷で騒がれているほどの感動は正直ない。
とはいえLightroomが快適になったので満足だ。
そして何より机の上がスッキリしたのがうれしくて、作業机に向かう時間が増えた。M1チップ搭載Macが気になっているなら価格的にもMac miniがもっとも試しやすい。
この記事がM1チップ搭載のMac miniが気になっている方の参考になれば嬉しい。
ラップトップ:13インチMacBook Pro
キーボード:HHKB Professional BT
マウス:Logicool MX ERGO
モニター:BenQ EW3270U
ヘッドフォン:SONY WH-1000XM3
スピーカー:Bose SoundLink Resolve